カフェ・シアンティフィーク東京 - Café Scientifique Tokyo - 飲み物を片手に科学について楽しく話をするサイエンスカフェ
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カフェ・シアンティフィーク東京

飲み物を片手に科学について楽しく話をするサイエンスカフェ

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第一回カフェ・シアンティフィーク東京 開催報告
日時:4月5日(火)18時30分~20時
ゲスト: 山口良隆氏(海洋技術安全研究所)
テーマ: 「化学物質と海洋汚染」

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私たちの開催する第一回目のカフェ・シアンティフィークは、下北沢のカフェ「現代ハイツ」の一角をお借りして平日の夜に行われました。
ゲストは、海洋化学の研究者である山口良隆氏。一方、参加者は、地元の商店街の店主や仕事帰りのサラリーマン、ショップ店員、近隣住民たち15人ほど。コーヒーやビールを片手に、和やかな雰囲気のなか、カフェ・シアンティフィークははじまりました。

山口氏によれば、フジツボや貝などが船体に付着して繁殖するのを防ぐため、1960年代以降、有機スズ化合物の防汚塗料が広く使用されてきたといいます。しかし、海洋環境に対して与える悪影響が明らかになってくるなかで、防汚塗料の使用が問題視されるようになりました。そして、化学物質の使用が規制され、それにかわるさまざまな対策が探られてきました。――ときおり参加者たちから出される質問に答え、彼らの反応を確認しながら、山口氏は配布資料を片手に説明を進めていきます。

 そして山口氏からの話題提供がひと段落すると、参加者たちは、思い思いの疑問や意見をぶつけはじめます。ある参加者のコメントに、他の参加者が意見を挟む場面もありました。ときに話題は環境ホルモンなどへも及びながら、議論はいつしか、参加者のあいだで膨らんでいきました。

フランスでは、「タブーなし、教壇もなし、打ち解けた雰囲気で」というフレーズが、カフェ・シアンティフィークを特徴付けるものとして合言葉のように使われています。カフェ・シアンティフィーク東京としての記念すべき第一回は、そんな言葉がふさわしい場となったのではないかと思います。(中村)